古賀直子(こがなおこ)
第0回 連載に先立ちokametic!こと宮木純子さんからの投稿を紹介
「2001年に起こったmotherな出来事」

*特別編として、古賀さんをご紹介下さったokametic!さんのメッセージを紹介します(編集)

今年は母親づいている!
私はまだmotherではないのですが、投稿させて下さい。

私は、岡山で唄を歌っているokametic!です。 ゴスペルのクワイヤーの主宰をしたり、民俗音楽なら何でもござれなバンドのヴォーカルをしたりしています。

私は物心ついたころから母親に愛されていないと思い込んで育ってきました。 中学生の頃なんか「養ってくれているだけで、親の役目を果たしていない」と母親を責めたものでした。 そして、自分は愛を受けずに育っているから、もし子供を産んでも愛せないんじゃないか・・・ そんな私は母親になる資格無い!と、それは真剣に思っていました。

今年の初め、忙しくて12月中には掃除できなかった部屋をクワイヤーの事務局開設の準備もあり大掃除しているときに母子手帳と夜間保育所との連絡帳を見つけました。 そこには、驚くほど細かに私の成長が記されていました。(はじめに喋った言葉が「らーめん」だったとか、我ままっぷりとか・・・変わってない)でも、きっとこれは普通のことでしょう。 ただ、私の捉えていた「私と母のかかわり」の中では大きな発見でした。 内容というより、それを記した母の行為が嬉しかった。

そんなことも忘れかけていた頃に見たのが「dancer in the dark」です。 昔から「何か」がこみ上げてくると、教室でも帰り道でもかまわず歌い踊ってきた私は、いつになく入り込み、鼻水まで流し、呼吸困難になるほど踊り、セーブ出来ないまま友人に語っていました。理屈じゃない母親の愛みたいなのに言葉のレベルじゃないところを揺らされたのでしょう。

そして決定的だったのが、古賀直子という助産婦である彼女に出逢ったことでした。 彼女は家庭出産を援助するフリーの助産婦です。シングルマザーで要花-iruka-という女の子を育てています。 前々からクワイヤーの一員でもある彼女と要花の姿を見ているに、なんとなく「本当だな」と感じていました。

その彼女と初めて話し込んだのが2月の終わりでした。 半日ほどかけて互いのビジョンや今を話したのですが、彼女の話はやはりお産のこと・母と子供の関係のことが中心でした。 子供には意思がある。それが彼女がたくさんのお産の中から感じたことだそうです。 子供は親も時も状況も選んで来るのだと。 だから心拍数やエコーなどで判断して切ったり薬を使う病院のお産ではなく、その子の意志を、家族と対面する時を尊重する・見守るというスタンスに立って助産をしているという話も聞かせてくれました。

その日、私は自分史の様なものを書こうとペンをとりました。 そして両親のことについて書こうとした時。 父親のことについてはいくらでも言葉が出てくるのに、母親に関しては「生んでくれた」ということしか書けないことに気づき唖然としました。 その瞬間、何とも言えない思い・・・感謝というか申し訳なさというか喜びというか・・・色んな感情が一気に湧きあがって久しぶりに声を上げて泣いていました。 そして、ずっと感じていた穴に少しあったかいものが溜まっていく感じがありました。

私も居ていいんだ。 私も子供を産んでいいかも!

そう初めて思えた日でした。私には大きな「時」でした。

そして、その夜を越えた朝から私の体は麻疹で覆われていました。 一足飛びには、幼児返りまでして母に身をゆだねきれない私の体の精一杯の甘える手段だったのでしょう。 このことは手紙で母に告げ感謝を伝えました。 そして今は少しずつ進んでいるように思います。

今、パートナーと子供に出逢う日が楽しみです。 やっぱり最後まで残る事実は「愛」だなーと思うこの頃です。

長々と書いてしまいました。 motherでは是非、古賀直子の言葉を聞いていただけたらと思います。 きっと病院でも助産院でも出逢えないお産に遭えるのではないでしょうか? この特集にも感謝!最初の対談を見たときにリンク具合にやられてました。お見事!

では、また。 感謝とともに・・・ okametic! as junko miyaki(2001/10/15)

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