| case study02 「輝くこどもの遊び環境」 遠藤幹子+相澤久美 |
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| 第6回 トークイベント『親子で楽しく過ごせる空間デザインを考える』 『輝くこどもの遊び環境』@新宿OZONE 第3弾報告 |
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| 全国およそ190ヶ所の『冒険遊び場』づくりに携わってきた矢郷恵子さん。日本独自の『チルドレンズミュージアム』をプロデュースしてきた目黒実さん。今回は、数多くの子どもたちに夢のある空間を提供してきたお2人をゲストに迎えたトークイベントの報告です(2004/8/29開催)。 今の子どもたちの置かれている環境から今後の子どもたちの遊び場の可能性まで。なごやかな空気の中にもテンポよく展開していくトークは、子ども達の遊び環境に私たちができることへ、たくさんのヒントを投げかけてくれました。 |

| 昔は社会が冒険遊び場、チルドレンズミュージアムだった 矢郷:子どもはどこでも遊ぶだろうと考えていたのですが、子育てしてみて、本当に子どもがのびのび遊ぶ環境ってないんだなーということを改めて思いました。私がどうして乳幼児にこだわるのかというと、特に乳幼児の遊びの環境について関心を持ってくれる人なんてほとんどいないの。だけど本当はとてもひどい環境にあって、乳幼児は自分で環境を選んで移動できないから、親が冒険遊び場はおもしろそうだと思ってくれない限り、その子は一度も冒険遊び場を知らないで過ぎてしまうんです。大人にすごく影響されて育つのに、乳幼児の彼女・彼らには発言権なんてないからね。 目黒:この前宮崎駿さんがTVで「子ども時代は子どもたちのためにある」っておっしゃってたんですね。日本は60年代以降、車社会を選びとったところで、子ども時代、つまり「遊び場という空間」と「遊ぶ時間」「遊ぶ仲間」、この3つが子どもたちの中から完全に奪われたと思います。僕が学校に入った昭和20年代は学校がチルドレンズミュージアムだったし、冒険遊び場だったんですね。今、どうやって僕らが体験したものを再現し、子どもたちに味わってもらうかというのはとても大きな問題です。でも、なかなかそれが国や行政の力で実行されない。親も非常に忙しい。現場の先生はがんばっていらっしゃるんでしょうけれど、学校も子どもたちにとって不愉快な存在になっているとすれば、子どもたちが一時的にでも開放されるように、これからは地域の力というものを復活させないと。都市は都市なりに、あるいは畑や山のような環境を持っているところを子どもたちのために有効利用したり。場所というのが一番大事。“場”こそチルドレンズミュージアム<注釈1>だと思います。 僕が一番考えるのは、全国の国土交通省が管理している公園を地域の人たちに全部開放して、矢郷さんのような方たちが冒険遊び場をいつでもできる環境を整えていかないと、日本全国にこれだけある公園というのは何なんだ?という気がします。今までにない行政と地域の力でもって意識的に持続的にやっていかない限り、今の子どもたちの劣悪な環境は直らないと思います。 矢郷:チルドレンズミュージアムで子どもたちはどんなことを体験しているのですか? 目黒:学校が廃校になるような場所なので、場所は相当過疎なんです。 篠山のミュージアムができて3年経ったのですが、今、中学1年生になってるアキラ君っていうのが3年間に300回くらい来たんです。まぁ歩いてすぐなんですけどね。彼なんかはほとんどワークショップには参加しないんですよ。「俺、自分でワークショップもできるもん」とか言って。 矢郷:あはは(笑) 目黒:近所の子どもや遠くから来た子どもたちを混ぜて、一緒に山の中に入ったりして。次第に自分がリーダーになると、それなりに責任みたいなものが出てくるんですね。1年くらい経った時に門の前で、ミュージアムが休みの時にアキラが掃除してるんですって。職員が「何してるの?」と聞いたら、「いや、ミュージアムにいつも世話になってるし、今日は俺は掃除の日なんだ」と言って一人で一生懸命やってるんですよね。 今、日本社会の中で何が問題かというと、大人も子どもも待てないんですよ。とにかく結果を出させたがる。学校っていうのはそこに粘土があったら、その粘土を一日中こねてたって本当は良いわけでしょ。でも点数にしなくてはいけないから、何か形にしろと指導してしまう。親も忙しいから「待つ」ということができていないと思いますね。せめて僕はチルドレンズミュージアムの中で、結果が出るまで待ち続けるということをしていきたい。 もう一つ、縦社会というのがすごく僕は重要だと思う。ボランティア活動として、中学生が小学生を、高校生が中学生を、大学生が高校生を見るようなかたちになっていくことが、僕はすごく大事だろうと。日本の学校は横社会で4年生は4年生、5年生は5年生と分かれているから、どうしてもいじめの問題が出てきてしまうところだよね。 子どもたちがほっとできる空間って意外とないんですよ。常に緊張を強いられている。学校の往復だって車だけではなく犯罪を含めた場所にあるわけで。だから子どもたちが1時間でも2時間でもほっとできて、もう1週間、もう1ヶ月頑張ろうかなと思える場所を僕はチルドレンズミュージアムと呼ぶ、と考えています。 矢郷:具体的にどういうことができるのですか。 目黒:一応500くらいのプログラムが揃っているので、団体で来る方たちとは事前に何がしたいのかを打ち合わせする。フリーで来た人たちは、勝手に展示を観るなり、ワークショップに参加するなり、野外で食べ物を分けっこするなり・・・。 矢郷:ワークショップはとても大きなプログラムの骨格をなしているのですね? 目黒:そうですね。アメリカと違うところは、ワークショップを非常に重視してるところでしょうか。
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![]() 矢郷恵子 (有)毎日の生活研究所代表。1948年静岡県浜松市生まれ。セツモードセミナー卒業。NPO法人日本冒険遊び場づくり協会副代表。羽根木プレーパークの活動に25年前のスタート時から参加し、民間での初の乳幼児の外遊びの自主保育活動のネットワークを発足させる。市民参加の公園計画、施設計画、地域活性化の企画や運営を生業とする。
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