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case study13 「母子保健から見る世界」石井澄江 |
| 紙芝居 『終わらないサヨナラ 〜The Endless Goodbye〜』 ジョイセフがタンザニアの村人と共に、ひとりの少女の身近に起こった実話に基づいて作った紙芝居(全33枚)。現在、タンザニア、ガーナを中心に、村の保健ボランティアによるエイズ教育で活用されている。 <あらすじ> ■第1部 ![]() Copyright to DigiPlan ![]() Copyright to DigiPlan ママとサヨナラ:ニコリーナ、2歳。生活は貧しく苦しいものでしたが、ニコリーナの笑顔で家族は幸せに包まれます。しかしある日、あまり健康でなかったママが倒れてしまいました。ママを背負い、遠い町の病院までパパが急ぎます。「パパ…ニコリーナ…」最後に呼んだ2人の名前。これがニコリーナにとって最初の「サヨナラ」でした。 ■第2部 ![]() Copyright to DigiPlan ![]() Copyright to DigiPlan 妹とサヨナラ:ニコリーナはぐんぐん成長し、4歳に。ママの形見の櫛で、優しくニコリーナの髪を編むのは、新しいママ。5歳になったニコリーナには弟ができました!それから2年後には妹も産まれましたが、産まれて3ケ月。妹は日に日に元気がなくなっていきます…。そして、ある朝、ニコリーナは妹の死を知りました。 注1:DigiPlan: 非営利プロジェクトに特化した、ジョイセフ独自の情報技術。既存の記録情報から新たな価値を生み出す資産化技術と、新規コンテンツの多角的な運用を実現させる制作技術のこと |
住民とともに作ったエイズ紙芝居 「終わらないサヨナラ」 石井:ここの紙芝居は、作り方に一番ポイントがあるんです。 ただ「紙芝居をつくりましたから皆さんみてください」、ではみんなの心に訴えるものにならない。じゃあ、どういう話がみんなが話しを聞きやすいか? それは、やっぱり“実話”じゃないか、と。そこで、この紙芝居はタンザニアの六つの村からエイズについてのエピソードを村人に書いてもらったんですね。いくつかのエピソードを検討して現地の人と一緒に中心となるエピソードを選んだんです。この実話に基づいて紙芝居のストーリーを作りました。 そしてそのストーリーに沿ってそれぞれの村で紙芝居の作り方を教えました。33枚の絵になりましたが、それぞれの村でこの33枚の絵を個性的に描いていったんです。だから、この紙芝居は、六つの村の33枚を全部集めて、よいものを33枚選んで作ったものなんです。 原画は日本に運んでデジタル撮影しました。現地の人たちの熱意と想像力とジョイセフの技術力がうまくマッチングした例と言えます。裏のデザインなどでもかなり工夫が凝らされています。試作品ができたところでテストをしたんですね。タンザニアだけでなくガーナでもテストしました。現地の村の人たちに読み方とか、表現の仕方を教えながら、人々の反応を聞いて報告してもらい、修正もしました。読み方も重要で、それが間違うとうまくいかない。 新堀:日本人のスタッフではなくて現地の人たちが読むわけですね。 石井:もちろん、もちろん。現地の保健ボランティアと呼ばれる人たちが読みます。だからこの紙芝居は、英語と、スワヒリ語、ガーナの言葉の一つであるトゥイ語を作っています。 また、紙芝居を見るとみんなから質問がでてくるので、どういう質問が出てくるか、それにどう答えるか、虎の巻本も作りました。 それから、テレビの広報素材も作りました。目的は、エイズが話題になって話せるようにすること。それから、意識の中にいつもエイズのことを入れていくことによって、自分をどう守るかという認識を持ってもらうということです。写真の静止画をコンピュータ処理して組み合わせ動画にしました。ここでもジョイセフのデジタル制作技術が生かされました(注1)。 新堀:どうしてその手法なんですか? 石井:写真が一枚一枚デジタルで残るんですよ。例えば印刷物でそのまま写真としても使えるし、重ねればビデオにもなる。ひとつのものがマルチに使えて便利なんです。 ここまでのプロセスに二年かかったんですね。すごく時間がかかったんです 新堀:不思議なのは、村のみなさんが集まってくる。何回もですよね。日本で地域の繋がりが希薄な中で暮らしていると、それが不思議なのですが。 次のページへ > > > |
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