case study18

「箸は日本を救う」江倉隆之

第4回 もったいない
レシピその4/おにぎり具材「青のり」の作り方

“もったいない”という言葉をイメージして、みなさんは、何が浮かびますか? 田舎のおばあちゃんを想いうかべるのは、私ぐらいでしょうか?

“もったいない”って、“ケチ”とは全く違う意味の言葉だと思います。
先日、東急ハンズで大きめのボードを購入した際、お持ち帰り用に包装をしてもらいました。とっても機能的に持ち歩きやすく、包装して下さるところは“さすが”なのですが、その梱包に使用された紙、テープの量はすごいものでした。
デパ地下で、夕食の食卓の全てを買ったりすると、テーブルの上に並ぶ、総菜たちの倍の量くらい、袋や、パックが出た経験をお持ちの方、いらっしゃるんじゃないでしょうか。

TVなどでは、毎日、地球温暖化の事などが報道されていますが、おにぎり屋でもこの頃、つくづく「地球が壊れてきている」と感じることが多いです。
海の恵み、“しらす”が捕れない、浜名湖の“青のり”も、去年も今年もあまり捕れない…などなど。

田田ではテイクアウトのお客様に基本的に必ず、テイクアウト用の“箸”と“袋”の有無を確認してから、つけるように心掛けています。
これは田田の経費節減でもあるのですが、すぐ外の公園で食べてゴミになってしまったりする袋やパック、箸を見ると、とても“もったいない”と感じるからです。

携帯電話の販売台数を競っている大手通信会社さま、いろいろ、人間の欲望をくすぐって、新機種を発売しますが、使われなくなった携帯って、地球にやさしいゴミになっているのでしょうか? 自動車会社もしかり…。
売る側の責任、また、買う側の責任。もう少し“もったいない”という感覚を思い出しては?
“もったいない”という言葉をオシャレにはやらせる事はできないでしょうか?

「 “もったいない”から生まれる知恵」
田田の具材って結構“もったいない”から生まれているんです(お恥ずかしいんですが)。
●昆布
毎朝、お出汁を取っている昆布。おにぎり屋を始めたばかりの頃は毎日捨ててたんですが、
「もったいないなー」と思い、これを煮たら、昆布の佃煮になるのでは?
→いろいろ試行錯誤の上、現在の「昆布の佃煮」に。
(最初の頃は、再利用している事が、お客様に申し訳ない事をしているようで、あまりお薦めできなかたのですが、ある時、NHKの料理番組で、老舗料亭のご主人が、料亭での昆布づくりのお話しをされていて、出汁を取った昆布を使う事を知り、「ああ、間違っていなかったんだー。」とちょっと自信になった経験があります。)

●煮干しやおかか(出汁を取ったあとのもの)
→おにぎりの具材「煮干しおかか」に。辛子マヨネーズで和えて「田田マヨ」に。

●青のりを作った時できる、青のり風味のだし醤油
→昆布を煮る時に使用。

などなど。ご家庭でも、きっと素敵な知恵が生まれるはずです。

「真鶴の家」
私が百貨店勤務時代、イベントでお世話になった、真鶴の干物屋さんのお話です。
そちらの家は100年前に建てられた、釘を一本も使用していない木造の家でした。100年間、戦災、震災にも耐え、使われてきた家ですが、ほんの2、3年前(その当時)、おじいさんが寝たきりになり、どうしても必要となり、エアコンを1部屋にだけ設置したそうです。そうしたら、100年間、不具合のなかった家が、開かない戸や、ゆるゆるな戸がでてくるなど、あちこちおかしくなってきたとの事でした。
私たちの、便利さ、快適さ、欲望などで生まれてきた(作ってきた)ものが、こんな出来事を起すのです。私はエアコン会社まで敵にしようとしているのではないのですが、みなさんと、一緒に、このままでいいの?と考える機会をつくりたいだけなのです。

■レシピその4■
おにぎり具材「青のり」の作り方
市販ののりの佃煮は、水飴や保存料等が入っていて、あまり気に入らないという方。
ご家庭でも簡単に作れますのでチャレンジしてみてください。


「青のり」を具材にしたおにぎり。

●まず生のり、もしくは生の青のりを用意します。また、ちょっと面倒でも必ずお出汁を取ってください。田田では、煮干・昆布・かつお節のお出汁を使っています。
●小鍋に生のり1に対し、出汁1.2〜1.5を入れ火を入れます。 少しのりの色が変わったところにお醤油を入れます。(出汁100gに対し大さじ3〜お好みで)
●後は少し煮立てて下さい。あまり火を入れすぎるとせっかくの生のりの風味がとんでしまいます。 これをザルにあげ、水気を切れば出来上がりです。
<ポイント>
切った出汁は、他の佃煮を煮るときに使ったり、お粥などに入れても美味しく召し上がれます。
●おにぎりの具として使う場合はこれでは水気が多いので、ちょっと贅沢ですが、乾海苔を入れて煮ます。(生海苔100gに対し乾海苔2枚程)
●冷蔵庫で7〜10日は日持ちしますので、ぜひお試しください。

【おまけ】
築地市場のお買い物
1. 越渡商店(鮭・魚卵の専門店)
2. 中川屋(漬物専門店)
3. 秋山商店(かつお節専門店)
4. 中央昆布(昆布専門店。ここでいいひじきも手に入ります)
その他いろいろ探索してみてください。

参照HP
「築地場外市場」http://www.tsukiji.or.jp/
「ザ・築地市場」http://www.tsukiji-market.or.jp/
(2004/06/15)







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