case study19 第8回 秋から冬
 
彼岸花
阿佐ヶ谷住宅

鈴虫の声が本格的になると、彼岸花が咲き始めるので、日々心踊ります。

まだ緑濃く残る中で、繊細な形で連なり紅く咲く姿は、次の季節になったことの合図のようです。
繊細な姿に「あぁ、もう暑い日々は来ないのだな」とぼんやり思います。

金木犀の咲き始めた木々の中のベンチで彼岸花を見ながらの散歩の一休みは本当に本当に御褒美です。

 
紅葉。
阿佐ヶ谷住宅

今まで「紅葉狩り」なんてピンと来なかったのですが、阿佐ヶ谷住宅に暮らすようになってから、その存在感に圧巻。
まだ緑残る中に赤く赤く光る様は、ただただ、見入ってしまいます。

阿佐ヶ谷住宅の木々は規則性がないので、ぐるりと散歩がてら小道を歩くと宝探しのように、急に紅葉に出逢います。
出逢えた時の驚きと嬉しさは何とも言えません。

徒歩でこんなにも「紅葉」を思う存分堪能できるなんて。
幸せです。

 
松ぼっくり
阿佐ヶ谷住宅

毎日、松の木の下を通るので、どれが新しい松ぼっくりかすぐ分ります。
まだ松ヤニがついていて、かさも開いてないのもは、すぐさま拾います。
息子が一番喜ぶ松ぼっくりです。

お部屋の暖かいところに置いて、日々かさが開く様を楽しみます。
「まだ、松ヤニがベタベタするから、落ちたばかりだね。」と松ぼっくりには少しうるさい3歳です。

 
落ち葉
阿佐ヶ谷住宅

落ち葉の季節は息子も大忙し。
自分が気に入った落ち葉を砂浜で貝殻を拾うように無心に探します。

緑や赤や黄色などいろいろな色が混ざっている葉がお気に入りのようです。
今回の季節で一番のお気に入りは「バナナに似た葉っぱ」。
一日中大切に大切に持っていました。

ただ、数日後には茶色くなってきてしまいガッカリしていました。
お別れは土に埋めました。

落ち葉でこれだけ遊べるなんて。
子育てと自然は密接でなくてはいけないなと痛感しました。

 
収穫の秋
阿佐ヶ谷住宅

収穫の秋。
阿佐ヶ谷住宅の収穫は「むかごと花梨とざくろ」。

むかごは野菜炒めや炒飯に。

花梨は蜂蜜に漬けたいところですが…。
痛んでいることも多いので、そのまま部屋に置きます。
完熟するごとに甘い香りに癒されます。

ざくろは甘酸っぱいけれど、気軽にそのままパクパク食べてしまいます。
サラダの彩りにしたり、万能です。

高い所にある実の方が思う存分太陽の光を浴びているので美味しいのですが…。
美味しさを知っている鳥達の方が収穫早く、なかなか食べれません。

 
名前のわからない草花
阿佐ヶ谷住宅

きちんと図鑑で調べれば良いのですが…。
阿佐ヶ谷住宅を散歩中に出逢う草花たち。
色彩や造形の美しさに、元気をもらいます。

廃虚の建物の庭に黄色くたわわに咲く花は蜂がいつもいます。
蜂が沢山いるので美味しい蜜なんだろうな…と思います。

ギザギザの葉はふちっが白く、重なりあう具合をじっとみているとグンと立体的に浮かび上がってくるように見えてきます。

赤い実は鈴なりで青い青い空が良く似合います。

散歩をしながら、「これはなんて言う名前だろうね??」とおしゃべりも達者になってきた息子と話すのがとっても楽しみです。
蜂が沢山いるから「はちみつ花」、「ギザギザ葉っぱ」、「赤鈴ちゃん」…と息子が命名する名前を聞くのも一興です。

 
切り絵
阿佐ヶ谷住宅

昨春から家族でごはん屋を始め、夕方から近くに住む母の所に息子を預けています。
寝食を共にしないということは、とても不安定で上手く別れられない日々もあります。

何度も何度も考えても、今は息子の協力の元、私たちも走らなければいけない時期で…。
頭ではわかっていても、そんな日はやはり気持ちが沈みます。
なかなか切り替えができません。

そんな気持ちのままの母の家からの帰り道。
いつも夕暮れです。

夕陽のオレンジをバックに桜の木々の小枝まで切り絵のように浮かびあがります。
一刻一刻とバックの色を変え。
ぐっと息を飲みます。

一瞬の自然の美しさに、全てが大丈夫な気持ちになります。
自分たちのやりたいこと。
子供に伝えたいこと。
ハッキリとした正解なんてでないのだろうけど、信じて進しかないと、背中を押してもらいます。

ありがとうと心から感じます。

 
(C) Copyright 2007, CLUBKING Co. All right reserved