“教育基本法「改正」反対”。
このスローガンを息子の中学の便りで見たとき、正直、どういうこと?と思っただけでした。
そもそも教育基本法というものを知りません。というより、法律そのものと無縁に過ごしてきました。知っている法律といえば、憲法九条=戦争放棄。まったくの法律音痴の私がなぜ、このようなことに取り組み始めたのか? そこからお話していかないといけませんね。そして、結論から言ってしまうと、いろいろと知っていくうちに、この国の仕組みや世界のことが少しずつ見えてきて、これまで自分の得意分野だと思っていた本や映画やアートなどの世界が、突然、総天然色になったかのようにと、くっきりはっきり見えてきたのです。不思議だなって思いました。これまで「いいなぁ、この物語」とか、「この映画に恋しちゃったな」と思っていたことも、実は片眼をつぶって見ていたに過ぎなかったのかも。つまり、法律や経済などの現実があってこそ感情表現やストーリーの構築があるのだということなのかもしれません。おおげさに思えるかもしれないけれど、ほんとにほんとなのです。
さて、本題に戻ります。法律のことは知らなくても、子どもの教育に関しては夫ともどもけっこうがんばってきたつもり。2人の子どもたちの個性に合う学校選びをして、よく遊ばせ、音楽や絵も習わせたい。マンガや映画などのサブカルチャーにも触れさせたい。できるだけ豊かな人生をプレゼントしたいと思っていました。家を建てたり、洋服を買ったり目に見える贅沢はできないけれど、目に見えない子どもの未来に投資することにはまったく抵抗を感じませんでした。それはもちろん今も変わりません。典型的な親バカですね。でも、それらのことは、すべて、教育基本法を根幹に据えた教育システムの上に成り立っていたことに気づきました。
息子の学校の校長先生が実行委員長をしているという町田市の「改正」反対の集会に出席したのは、10月末のこと。たまたまちょうどよい時間に仕事が終わり、そのまま町田市民ホールに立ち寄ることができたのです。そこでは、改正されてしまうと、どんなことになるかという講演が行われました。たぶん、とても退屈だろうと思ったのですが、話を聞いているうちに、気持ちが高ぶってきました。え? ホントなの? まさか? 周囲を見回すと誰もが熱心にうなずき、メモをとっている。どうやらみんな教職の方たちのようでした。ここに私のような一般のお母さんたちがいたら、きっとびっくりするだろうな、そう思いました。みんな知らなくて、ただ現在の、いじめがはびこり、必修授業の履修漏れが問題になる教育はなんとか変えた方がよいのでは……と思っている。だから、「改正」した方がよいくらいに思ってしまっているのでは?
帰って即、パソコンで様々なサイトにアクセスし、この問題について書かれているページを読みました。そして『11の約束』(ほるぷ出版 本体800円)という、教育基本法をわかりやすい言葉で読み解いた絵本があることを知ったのです。さっそく出版社から1冊取り寄せて読んでみました。8歳の下の息子も、絵のかわいらしさに思わず手に取り「へぇ、政治家は教育を支配しちゃいけないんだ。10個めの約束にそう書いてあるよ。これは法律の本なんだね」。今回の「改正」の争点となっている10条にまず目をつけた我が息子を褒めてあげたい気持ちになりました。8歳の子どもにもわかるように書かれたこの絵本『11の約束』。まずはこの本で、今変えられようとしている教育基本法がどのようなものかをみんなに知って欲しい! そんな思いから、“学ぶことは心に翼をもつこと。”というコピーを配したビジュアルが生まれたのです。本を読んでいるのはうちの息子たち。コピーは下の子に書いてもらいました。
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